
海釣りで危険な毒魚、
ゴンズイ。海に住むナマズの仲間で、刺されると非常に痛む毒針を持っています。
スピアーフィッシングで一度、ゴンズイの大群(ゴンズイ玉)を見たことがありますが、
海底を何百匹の大群で這う阪神カラーはなんとも圧巻でした。
ところでこの・・・・
ゴ・ン・ズ・イ。
この名前の響きとぼけた顔。
時には鋭い槍を振り回す・・・
何か思いだすんだよなぁ・・・・なんだっけ??
(・・・・・。)
(なるほど。)
さて。
ゴンズイの毒針は、左右の胸ヒレに1本づつ。

そして背びれに1本の計三本あります。
「本当にこんな針に毒があるんかねぇ~・・・・?」と
ちょっとした好奇心で、毒針を指で ツンツン 突いていると・・・・
・・・・・・
・・・・・・・

・・・・(ん。)
(・・・つっついただけでもちょっと痛いな。)
・・・・・・・
(ちょぃ!!)
(・・・・・いや、刺してないのよ?触っただけよ?)・・・・・・・
(あひん!!)(いやいやいや!!マジで痛いんですけど!!)ちょっと・・・・・
触れただけでも、恐ろしい痛み!!それもそのはず。
このゴンズイさん。名前の由来は冥府の極卒、牛頭(ゴズ)から来てますからね!クソゲーの主人公と同じように扱っていたら、引き吊り殺されますよ!!
ネットで調べた情報の通り50度程度のお湯に指を突っ込んだところ、30分ほどで痛みが引いたので良かったのですが、
深く刺されることを想像すると・・・
どのくらい強烈に痛いんだろう??マジ怖いっすわ。さて。
そんなゴンズイさんでも、セオリー通りに刺身で賞味しましょう。

背びれの後ろから、胸ビレにかけて毒針のある箇所を頭と一緒に落とします。
結果的に切断される内臓は、
非常に臭います!これは腐肉食性だからでしょうね。
安全のために仕方が無いです。アナゴも似たような匂いがしますから気にしないでおきましょう。

毒針が取り残されていないことを、よく!
よく!よ~~~く!!確認したら、
塩でもみ洗いしヌメリをとり、3枚におろします。
皮はかなり簡単に引けます。
<いただきます!!>
では・・・・
いただきます!んん!?もちもちぃ~~・・・とろふわぁ~~ん・・・
強めの脂、まるでヒラメのエンガワみたいですね。他の刺身には無い、かなり独特な食味です。ただし、旨みはそれほ・・・・・・
痛!!(・・・・・・・・・・・・。)
(・・・・・も、もしかして・・・・・)(刺身に・・・・・ど、
毒針が残ってたのか??)
・・・・い、いや。すき残した腹骨が喉に刺さっただけでした。
ふぅ~~・・・・・・びっくりした・・・・毒針が無いか確認して、三枚におろして、皮をはいだので
毒針が残ることなんて無いでしょうが、
万が一毒針が残ってたら、猛烈な痛みが喉を襲うことになるでしょう。たぶん痛みでショック死するでしょうね。


(・・・うぅ~・・・びっくりして、心臓がバクバクいってるよ・・・・)
・・・・え?肝心の味の方はどうだったかって?いやぁ~・・・・?どうだっけ?
・・・・・・美味しかったような、そうでもなかったような?
でも・・・・・
ちょっと・・・・
恋しちゃう味かも・・・・。<ご馳走様でした!>
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ゴンズイの幼生はゴンズイ玉といわれる密集隊形で活動します。
なのでカゴ罠が経路上にあると、この通り。これでも、半分以上リリースしてます。

対して20~25cmほどの成体は単独で活動するようです。
このサイズは捕獲できても日に1匹以上かかっていることはありませんでした。
さて。小さいゴンズイは、柳川風にして賞味しましょう。

ごぼうをささがきに削いで、水にさらして灰汁抜きをします。
醤油、酒、みりん、水を2:1:1:3の割合で火にかけ、
ごぼう、玉ねぎと長ネギの薄切り、を投入し、煮立ったら三枚におろしたゴンズイを入れます。
最後に卵で閉じて、できあがり~
・・・・う~ん。なんか微妙な見た目だな。よく考えてみたら、柳川風の料理なんて食べたことが無いんだし、
何が正解なのかも良くわかりません。
柳川って言ったら、ドジョウで作る鍋のはずですが・・・今時ドジョウってどこで釣れるんですかね?
とりあえず、
恋しちゃう味のゴンズイちゃん!いただきます!
・・・うん。
おいしいですね。ゴンズイの身は火にかけると見離れがよく、
生でモチモチしていた身が、フワフワな食感に変わります。
ゴンズイの毒はタンパク質性の毒なので、
加熱することで分解してしまいます。
よって、万が一毒針を抜き忘れていても安心して食べられます。
・・・まぁ、後は
すき焼きみたいな味付けをどうにかできればよかったのですが。
この辺は勉強が必要ですね。
さて。残った大きなゴンズイは・・・
カボチャと
味噌汁にしましょう。
ゴンズイはカボチャと味噌味にすごくよく合うそうですし、
この時期カボチャ、安いですもんね。
ゴンズイは頭をとらず、毒針を三本しっかりと切り取ったら
内臓を出し、出汁をとるために水から火にかけます。
う~ん・・・・ひげが水の中でヒヨヒヨしているゴンちゃん。
ちょっと気持ちが悪いですね。ゴンズイを入れた鍋が沸騰したら、下茹でしたカボチャを投入。
一煮立ちさせ味噌を溶き、浅葱をまぶして
いただきます!

こ、これは・・・・
ネット上には結構ゴンズイの食味レビューがあって、
どこも「うまい!」「うまい!」と絶賛されていましたが、
私的には刺身も柳川もそれほど「ウマイ!!」とは思いませんでした。・・・・しかし・・・・なるほど。
このサイズのゴンズイは確かにウマイ!!まず。
出汁!!鰹や昆布とは全く異なる、深みがあるやさしい味。
どこまでも滋味深い味わい・・・・汁に浮いているフツフツとした脂と旨みは、
小魚とは思えません。
さらに身。見離れがよく、ふっくらとした身はカワハギ・・・・!いや、ねっとりと甘い脂はカワハギ以上の食味!!
最後に皮目。火にかけると身の皮は萎縮して食べるところがなくなってしまいますが、頭の皮は健在!!
見た目・・・・かな~り気色の悪い、デロデロの頭と、濃厚なKISS!をすると・・・とろけるうまさがぁ・・・・あふれ・で・る!!頭と骨をチュチュチュ!っとしゃぶり上げると、
いやいや・・・
悪名高いゴンズイとは思えないほどの満足感があります。ちなみに、ゴンズイの表面のヌメリですが、
今回、(ミスで)取らずに調理してしまいましたが、
全く臭みがありませんでした。ウナギやナマズは確かに臭みになりますが、ゴンズイの場合は
わざわざ取る必要は無いと思います。
さぁ!皆さんもゴンズイとの熱いチューをいかがです?ほら!・・・・可愛くみえてきたでしょう?