
『ショウサイフグ』
可食部は筋肉と精巣。
ただし筋肉はクサフグと同じ弱毒なので、100g以上の喫食は危険です。
(ちょいグロ)
捌くのは割と簡単です。
内臓を傷つけないように背骨を絶ち、
頭を持ったら、メリメリっと皮と一緒に内臓を剥ぎ取ります。
内臓が残っていないことを良く確認しながら、流水で洗います。
フグには『血合い骨』が無いので、サクに取ったら下準備完了。

サクをキッチンペーパーに包み、
水気を切ったらそぎ切りにして完成っ!
『ショウサイフグのてっさ』!!
「いただきます~!」

(うんうん!身がムッチリしていて食べ応えがあるねぇ~!)
(ただ、ちょっと旨みが少ないかな?水っぽさがあるからか?
・・・お、そうだ!『アレ』なら、
ショウサイフグの美味さがより引き立つんじゃないかな?)
(このヒレの部分をよく包丁の柄でこそいで~・・・

冷蔵庫の中で乾燥させて1日・・・
ふふふ、明日が楽しみだ~!)
![]() | 『法』を破る愚か者めっ!! |
「ん!!誰だっ!?」
\我は冥府の神『アヌビス』!!/

「アヌビス!?あの死神のっ!?」
![]() | 免許を持たずフグ調理を行う事は法律違反! 罪人よ、冥府の捌きを受けよっ!! |
(うっ!死神に目をつけられるとは
・・・これまでか!!)

「あ・・・『ちぇりーさん』。」
![]() | 貴様、何をするっ!? |
確かにフグは『テトロドトキシン』という猛毒 を持つ非常に危険な生物。 未熟なそこの男が、軽々しく調理をしてもいい魚じゃないわ。 | ![]() |
だけどね、 『嘘』をまかり通すのはいただけないわね! | ![]() |
![]() | 嘘だと!?フグの解体は国家資格、 フグ調理師免許を持つものしか できないことを知らんのか!! |
\それは違うわっ!!/

「!?」
フグ調理師は、地方公共団体が定める『フグ条例』の業務独占資格。 そしてフグ条例の根拠法令は、事業者を対象とした食品衛生法、 この法律は家庭内の調理や消費を規制するものではないわ。 | ![]() |
![]() | む・・・・ しかし、フグの解体は 許可を受けた施設でないとできないんだぞっ!! |
それも食品衛生法を根拠にしたフグ条例による規制よ。 解体したフグを販売さえしなければ問題ないわ!! | ![]() |
![]() | ・・・し、しかし フグの内臓のような有毒な物質を 『一般ゴミで廃棄する』ことは違法だろう! |
もし処理の方法が違法だとしたら『薬事法』で規制されているわ!! そもそもジャガイモの芽には有毒な『ソラニン』、青梅の種などには、 猛毒『シアン化水素』を発生させる『アミグダリン』が含まれているなど、 家庭廃棄物でも毒性の強いものが沢山あるわ! | ![]() |
![]() | テ、テトロドトキシンは特別危険だろう!! フグと一緒に保管しておいた魚を刺身で食べたら 中毒を起こした話は有名だぞ!! |
それは、ハコフグ科の持つ『パフトキシン』! テトロドトキシンは確かに水溶性だけど、 生体内(油脂)で保持されている限り、 大量に水に溶け出すことは無いわ!! | ![]() |
![]() | ぐぅ・・・っ、ど、どうしてそこまで 『フグを自宅調理すること』にこだわるのだ・・・・ |
別にフグを自宅調理することを推奨しているわけではないわ。 ただ・・・・ | ![]() |
\『事実が捻じ曲げられている』ってのが気に入らないのよ!/

「!!」
再度言うけど、テトロドトキシンは死の危険性が高い猛毒よ。 でも、『危険だから』と言う理由で、 法律までも捻じ曲げた流言飛語が 容認されている現状は非常に危険な問題だわ。 | ![]() |
こういった『臭いものに蓋をする』問題解決の姿勢は、 若者から興味を奪い、呪術じみた技術が跋扈し、 白痴化した人を増やす原因になるのよ!! | ![]() |
\ぬぬぬ・・・/

あなたさっき、自分の事を『神』だなんていったわよね? 何も知らない古代人なら、猛毒の恐ろしさを見せ付ければ 『神』や『悪魔』と呼ばれ崇拝されたでしょう。 | ![]() |
でも現代社会において、 『畏怖』で科学や法律が捻じ曲がっている事 を容認するわけには行かないわ!! ジビエ君。そいつの正体を暴いてあげなさい。 | ![]() |
「もしや、お前・・・・『ショウサイフグ』!?」
\ば・・・ばれたか!!/

![]() | お、おのれぇ~『フグ神格化計画』は 世界中で順調に進行中だと言うのに・・・ 仕方があるまい、今回は引き上げだ!! |
・・・・・・・・

「フグの神格化計画・・・?フグってそんなに神聖視されているんですかね?」
ユダヤ教とイスラム教には『鱗の無い魚は食べてはいけない』 という、おそらくフグ食禁止を示したと思われる戒律があるわ。 キリスト教には食のタブーは存在しないけど、 欧米人はフグに対して特別危険な魚として認識しているみたいね。 その他各地でフグを『死』に結びつける伝説が多く残っているわ。 | ![]() |
一応、世界各地でフグは食用にされていたみたいだけど、 最も有名なふぐ文化は、やはり日本の”Fugu”ね。 でも、コレも不思議な話で、フグは世界中に分布しているのに、 なぜ日本にだけフグ文化が根強く残ったのかよくわかってないのよ。 | ![]() |
「ふ~ん・・・日本以外にフグの文化は残っていないのか、
調べてみると面白そうですね。」
「まぁ、そんな事は置いといて、
残ったフグを、超絶品料理にしていただいちゃいましょう!」

「まずは表面をざっと炙って、すぐに氷水につけて〆る!
それをそぎ切りにして・・・・」
「『ショウサイフグのタタキ』!!」

「こ、これは恐ろしい!!
生よりも旨みが強いっ!
水っぽさが無くなり凝縮されているぞっっ!!」
24時間以上寝かせて熟成させたことも、 旨みを増した大きな要因ね。 | ![]() |

「さらに、乾燥させたヒレを炙って・・・」

「日本酒の熱燗を用意!もちろん純米酒!!」
「炙ったヒレに熱燗を注いで蓋をし、数分待って完成っ!
『ショウサイフグヒレ酒』!!」

「あ・・・・
あああ・・・・・・
うあああああぁぁぁぁぁぁっっ・・・・

フグの上品な出汁が溶け出した日本酒が、
塩と薬味のみ味付けしたタタキと
超絶☆黄泉★マッチング!!
これは・・・正に冥府の味っ!」
「どうですか!?
チェリーさんもショウサイフグいかがですか?」
・・・いや。私、犬歯が無いから食べられないわ。 (大丈夫だとは思っても・・・ やっぱり素人のふぐ料理は 食べたくないわねぇ・・・) | ![]() |

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