至高のジビエを目指して・・・・『食肉解体編』


※画像をクリックすると写真が表示されます。
 屠体の苦手な方は御注意下さい。








それでは解体を始めましょう。
ちなみに、私たちのチームは台の上で捌きますが、
クレーンで吊り下げれば非常に効率的です。





「・・・しかし、イノシシって『臭い』イメージがあったんですが、
肉も内臓も臭みはまったくないんですね。





それは内臓出しと冷却が早かったからですよ。
あの処置が遅れると腹腔内に腐敗ガスが貯まり、
その臭いが肉に移ってしまうんですよ。




一昔前、イノシシが高値で取引された時代があってね。
猟師は下処理よりも数を獲る事を優先したため、
下処理がおろそかになった『臭い肉』が多く出回り、
イノシシ肉は臭いというイメージが定着してしまったんだね。





ちなみに家のグループでは
午前中・午後の2回に分けて出猟するんだけど、
昼は必ずこの事務所に戻って内臓抜き・冷却を行うから
肉が臭くなることは無いんだよ。















まずは『剥皮』です。
足首をぐるりと切れ込みを入れて、ナイフで皮を剥ぎ取っていきます。
2、3人で処理を行うので、ナイフの先に十分注意してくださいね。







「僕にもやらせてください!」





「う~ん・・・どうですか!?」



スキナーナイフの使い方がなっちゃいないなぁ。
皮を破らないように刃を寝かす!
かつ、皮に脂が残らないように適度に刃を立てる!
その上迅速に!!




「む、難しい要求ですね・・・」














首の周りまで皮を剥いだら、
首をひねり頭部を皮ごと取り外します。










下あごから包丁を入れ、取り外した部位が『舌(タン)』です。
喉元には『喉仏(ナンコツ)』がありますよ。















また、頭部の頬からは『頬肉(ツラミ)』が取れます。






imgp4402.jpg

「頬肉って、凄く高い肉の部位ですけど、
1頭から、たったコレだけしか取れないんですね~」










さて、胴体に戻り、肋骨を外していきましょう。
カービングナイフのような先の細かなナイフで、
背骨と肋骨の繋がっている関節を外していきます。





imgp4435.jpg


『腹回りの肉は『ばら』ですね。」






imgp4440.jpg




取り外した骨は捨ててはいけませんよ。
この骨付きばら肉が『スペアリブ』です。











骨に沿って包丁を入れ背骨を取り外すと『背肉(ロース)』
『腰肉の一部(ヒレ)』を取る事ができます。










ヒレ肉を傷つけないように包丁を入れ股関節を外します。
この部位が『腿肉(もも)』です。
さらに『もも』は筋に沿って、『そともも』、『ともすね』、
『しんたま』、『うちもも』に分割します。














最後に『肩肉(かた)』ですが・・・・






imgp4433.jpg


通称『はごいた』と呼ばれる、肩甲骨と肩甲棘が立体的に
くっついる部位があります。
ココが最も解体の難しいところですね。








imgp4441.jpg




以上、非常にざっくりと解体方法を説明しましたが、
次からは一人でできますね?






「い、いや、無理ですよ!」

「しかし、がんばって覚えます!!」




・・・・ところで新人さん。
市販品では決して味わうことの出来ない
『至高のジビエ』
ってどういう物だと思いますか?





「えっ?・・・・そうですね~。やっぱり、
柔らか~くて、
脂のたっぷり乗った肉を使った
料理ですかね~?




ふふふ・・・『柔らかい肉』、『脂の乗った肉』・・・・
そのような肉質を望むのであれば、わざわざジビエじゃなくても、
お金を出せばいくらでもお店で手に入りますよ。






お金を出しても決して味わえない食材・・・・
・・・・それは!



































「つ・・・・つまり、
『内臓料理』がジビエ料理の真骨頂って事ですか??」

「でも、野生動物の内臓って
菌がいたり、臭そうなんですが・・・・





確かに野生動物は何かしらの菌やウイルスを
保有している可能性はあります。
しかし、火を通せば問題はありません。
臭いのキツイ部位がありますが、しっかりと下処理を行えば
全く臭いません。



「しかし内臓なんて、お店で普通に売っているものですよ?」








   \・・・・そこをよく考えてみてください。/

butanikuno.jpg



一生を狭い檻の中で、病気にならないように
抗生物質入りの餌を食べ続ける家畜と、
大自然の中を駆け巡り生き抜いた野生鳥獣
内臓の強さの違いをっ!!






筋肉の質は品種改良の進んだ家畜のほうが、
人の口に合うかも知れません。
しかし内臓は、その動物が過ごした
生活史を映し出すものなのです!





「なるほど・・・完全に管理された家畜とは違い、
ジビエは一体一体に刻んできた生活があるんですよね・・・。」


「その・・・内臓の一部を頂いてもよろしいですか?
是非、料理して賞味してみたいです!!




では、消化器系(胃・小腸・大腸・直腸)は下処理が非常に難しいので
『心臓』『肝臓』『肺』『腎臓』をお分けしますね。




「どんな食味が待っているのか・・・楽しみですね!」





おう!新入り!話は聞かせてもらったぜ!
俺からも、取っておきをプレゼントするぜ!!







imgp4673.jpg


「・・・・・なんです?これは?」





それは・・・
『睾丸(キンタマ)』ですよ。






~料理編につづく!~






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ジビエ坂










みんな一生懸命
跡継ぎを大事にしようという
気持ちがあるんだね。
ジビエくん、選ばれた人だね。
期待されてるよ!

私事ですが、昨日ね、れおんくんの睾丸が
こんな風になってたの。。。
ウサギなのにね。。。
今から病院に行くの。。。


[ 2013/11/19 07:31 ] [ 編集 ]

すごい。ジビエさんが入られた猟隊は捕らえた獲物をあますところなく食されるのですね。まさにジビエさんにぴったりの猟隊じゃないですか。どんな料理に仕上がるのか楽しみにしています。

関係ありませんが、私は小倉に来ているのですが、すごく寒いですね。
[ 2013/11/19 19:19 ] [ 編集 ]

普段、目にする事が無いだけで、
お店で売っているお肉も、こういった感じで解体されているんでしょうね~

うちの近所の人は、ローダー付トラクターで吊り上げて解体されたました。
[ 2013/11/19 19:50 ] [ 編集 ]

キンタマ料理は興味ありますね~
楽しみ♪

[ 2013/11/20 02:37 ] [ 編集 ]

ちょっと

厳しい画像が多かったですね~v-12
料理編に期待大です。
当然牡丹鍋ありますよね♪
[ 2013/11/20 13:57 ] [ 編集 ]

Re: れおんさん

ありがとうございます!!
私に限らず、皆さん若手の育成に凄く力を注いでおられます。
しっかりと学ばせていただいています!

ママさんも体調がイマイチのようで、御加減はいかがでしょうか?
ちょっと調べてみたのですが、ウサギは麻酔に弱く
ネコやイヌと違って去勢にデメリットが多きいみたいですね・・・
れおんくんに、お大事にとお伝え下さい。
[ 2013/11/20 21:19 ] [ 編集 ]

Re: 海流美丸 さん

脳と胃腸は処理が非常に面倒なので廃棄されてますが、
心臓、舌、肝臓、腎臓、肺はよく食べられているみたいですよ。
耳とテールは役所に届けるために食べることはできません~

今日は外気13℃でしたね。
先週は20数℃あったので、皆体調を崩しています・・・
[ 2013/11/20 21:24 ] [ 編集 ]

Re: EYW さん

現代の屠殺工程は、『いのちの食べ方』というドキュメンタリーが
非常に面白いですよ。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm11088087

コレを見る限り、狩猟で獲た肉の解体とは似て非なるものだと思います。
安価に食肉を手に入れるためにために仕方が無いことですが。

ホイストクレーンを設置するよりも、
トラクターやユンボで吊り上げる方が楽ですねw
[ 2013/11/20 21:35 ] [ 編集 ]

Re: やんまさん

次回は日曜(予定)です♪

キンタマ・・・・いろんな意味で凄いですよっ!
[ 2013/11/20 21:45 ] [ 編集 ]

Re: ヒカルさん

食材か、内臓かの分け目は難しいですが、
なるべく苦手な方もご覧頂けるよう工夫していきたいと思います!

牡丹鍋~?・・・・ありませんよ。
内臓まるかじりです!
[ 2013/11/20 21:47 ] [ 編集 ]

私もどちらかというと内蔵派です。
レバニラなんて美味そうですね!
料理編がとても楽しみにしてますね!!
[ 2013/11/24 23:26 ] [ 編集 ]

Re: 晴釣雨読 さん

市販の豚の内臓とは、まったく味の強さが違いますよ~!
・・・しかし、内臓料理はプリン体が多いんですよね・・・
通風にならないかが心配です。
[ 2013/11/25 22:24 ] [ 編集 ]

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