ジビエ道は『フザンタージュ』から

(狩猟を志し、およそ3年

やっとこの手で獲物を・・・
『ジビエ(狩猟鳥獣肉)』を手に入れることができたぞっ!)


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(記念すべき初猟果は『カルガモ』
う~ん!感動だなぁ~・・・






(・・・って、いつまでも感傷にふけっている場合じゃないな。)

(さぁ~て、さっそく!)





(さっそく・・・・)







(さっそく、何をすればいいんだ?)

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(魚なら血抜きしてクーラーボックスに入れとけばいいけど、

鳥の扱いなんて初めてだからわからないぞ!?



imgp4821.jpg


(確か狩猟読本には、
血と内臓を抜いて
『体温があるうちに羽を毟れ』
って書いてあったよな。)



hungingon.jpg

(でもネットで調べてみたら、血も内臓も抜かずに
羽付きのまま吊るしている画像も多かったし・・・



「くそ~!どういう事だ~!!
血、内臓、羽は抜く?抜かない?
一体どっちが『正しい下処理』なんだ~!」




それは
『どちらも正い』のさ。

 



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「!?」





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「どっちも正しいって・・・
まったく対照的な意見なんだよ?










その答えはジビエ料理の真髄、
『フザンタージュ』
を理解しておかなければならない!

 




「ふ・・・ふざんたーじゅ?」





kaibousidfdfmasu.jpg
 


「ふ~ん・・・。でも何でこの言葉、
『ジビエの』って限定した単語なんだろう?

別に
どんな食肉でも熟成はさせるもんなんだから、
ジビエについて特別な言葉を作らなくていいのに・・・。





それは旨みだけを引き出す家畜(禽)の熟成とは異なり、
ジビエの熟成は動物ごとに持つ特有の香りと旨みを
肉に移すためだからだ。

 



この個性を引き出すためには、家畜(禽)とは異なる熟成法、
例えば羽を付けたまま熟成
(皮の風味の変質を防ぐ)だったり、
血や内臓を抜かず熟成(野性味をつけるため)させるんだ。

 



「あ!そういえば思い出した!
確か何かのマンガで・・・

鴨は軒下に吊るしておいて、
目に蛆が湧くぐらい熟成させたのが食べごろ。
あと、ヴォジョレヌーボは糞すぎワロタww

って言ってたなぁ~。」



「つまりジビエは、その個性を最大限引き出すために
『血も内臓も羽も抜かない』のが
正しい下処理ってことだね!




いや、それは違うよ。

 





な、なぜだ!?


 


いいかい?血も内臓も付けたまま長期熟成させると、
最もジビエの個性が引き出されるんだけど、別の言い方をすると
ものすごく『クセ』が出る
ってことなんだ。
今、君にそんなクセを活かした料理が作れるかい?




「う・・・、料理の知識なんて全然ないし、
カルガモのクセって言われても、
どんなのかわからない・・・
なによりもカモ料理なんてこれまで食べたことすら無い。




ジビエを手に入れたらまず初めに、
『どのような料理を作りたいか想像する』。そして、
その料理に合わせたフザンタージュの方法を決めるんだ!


 




例えば、レアの食感を活かした『たたき』などの料理を作りたいのなら
血も内臓も抜いて期間は短くフザンタージュする。
濃い目のソースを使った『ロースト』を作りたいのなら、
血も内臓も付けて長期間フザンタージュする・・・とかね。





「なるほど・・・まずは作りたい料理をイメージするんだな・・・
よし、じゃあ今回は『鴨南蛮』を目指して
カルガモをフザンタージュしよう!





「・・・で、鴨南蛮にするんなら、
具体的にどういう風にフザンタージュさせるのがベストなの?」




う~ん・・・それは経験を積むしかないね~。
フランス料理の中でジビエが高級料理に位置するのは、
単に食材が手に入りにくいだけではなくて、
指定の料理にベストマッチするフザンタージュされたジビエを、
目利きできる経験を持ったシェフが必要だからなんだ。





「つまり俺はこのカルガモから経験を積んで行って、料理とそれに合う
フザンタージュを自分の舌で確かめていかなければならないということか。

よし!では、今回のカルガモは熟成期間を1週間
冷蔵庫保管するから羽は先に抜いてしまい、
カルガモのクセを見るために血は抜かないでおこう。」



「それと・・・・・

imgp5117.jpg

内臓はどうしようかな?
内臓も付けてフザンタージュさせるなら、

腐敗の早い『腸』を抜いておかないといけないんだけど・・・」





内臓をフザンタージュに使うか悩む前に、
ジビエの『コンディション』を確認してみて!





「コンディション?」


 imgp5123.jpg



散弾の命中可所を見ると胴体に5発。
どれも貫通して内蔵を傷つけているみたいだね。
このように内蔵が損傷した状態だと、肉の熟成よりも先に
内臓が腐敗し、肉に腐敗臭が移ってしまうよ!!



 む!!それなら腸だけじゃなく、
内臓は全て抜いておく必要があるね。


こういった捕殺のコンディションがフザンタージュの方法を限定し、
選べる料理に大きく影響してくるんだね。」






『食材をそろえる』事から始まる普通の料理に対して、
ジビエ料理はフザンタージュで
『食材を作る』
事から始まる事をよく覚えていてね!


 


(続く!)




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あ〜 あの部位はここだったのか〜(頚みたいたやつ)
早く続きやってね〜

猫くんの迷彩服の耳まですっぽり超かわいい〜
[ 2014/01/19 08:52 ] [ 編集 ]

フザンタージュってキジをフランス語にするとフェザン(faisan)っていうんですけど、それが語源になったみたいですよ。
たぶん、キジを吊るしておいたら美味しくなったからではないかな

確かに日本料理のように醤油や塩だけで食べるんだったら、かなり熟成させてしまうと香りが強すぎるかもしれませんね。
[ 2014/01/19 10:27 ] [ 編集 ]

鴨は目にマシンガンのウージーが出るまでですか!!
多分、私の家族には絶対理解されません。
でも解体は思ったよりグロじゃないですね~


[ 2014/01/19 11:39 ] [ 編集 ]

Re: れおんさん

首づるですね。
肉はほとんど付いていませんが、『ジュ(出汁)』が出るので
ソースの素材に使いますよ~
どこかでご覧になったことがありますか?

次のお話・・・ネタが二つあって、どちらを書くのか迷っています・・・
[ 2014/01/19 20:29 ] [ 編集 ]

Re: やんまさん

元フランス料理店で働かれていたやんまさんから見て、
今回の話に何か間違った点などはありませんでしたか?
いかんせん、フザンタージュに関する資料がものすごく少なく情報不足名物なもので・・・

僕もまだ調べただけなので、これから色々なジビエに合い、熟成によりどのように
味が変わっていくか勉強したいと思います!
[ 2014/01/19 20:36 ] [ 編集 ]

Re: 晴釣雨読さん

目からUzi、尻からはトンプソンが出たら食べごろらしいですが、
そんなにフザンタージュするとかなりクセが強くなると思います。

御家庭で調理される場合は、ホール(内蔵や羽などを抜いて)にして
冷蔵庫に数日おくぐらいが丁度いいのではないかと思っています。
この辺りは勉強ですね~。

フザンタージュの説明が長すぎて、解体行程はばっさりカットしちゃったんですよね。
血を抜いていなかったので、台所が血まみれになりました・・・
詳細はまた後日となりますw
[ 2014/01/19 20:47 ] [ 編集 ]

士郎、究極の鴨南蛮はまだか?
[ 2014/01/19 21:12 ] [ 編集 ]

以前、知り合いの方に鴨のさばき方を教えてもらった時に、ご指導のもとスズガモの内蔵を抜いたら体に比してやたらデカい砂肝(幼児の握り拳大)が出てきて病気で肥大してるのかと疑ったことがありましたけど

カルガモってどうでした?

もしあれが普通だったんなら、勿体無い事しちゃったなぁ(´ω`)
[ 2014/01/19 22:25 ] [ 編集 ]

初めてなんですよね…?(毛をむしるの、僕より上手い…(汗)

鳥に近づくコツは、野生に帰ることです。文明人ではなく、鹿やタヌキと同じオーラを纏うんです。
人間じゃなくて、殺意の無い、そこら辺を歩いている動物の一種を演じるのです、自然の一部として。
気配の消し方も、頭を使って動物の習性を知って、っていうような『人間的』な消し方には限界があります。
あー、でも銃を持ってたら難しいのかも…。


料理編、楽しみにしています!
[ 2014/01/19 23:09 ] [ 編集 ]

Re: 海流美腹 雄山 さん

ふん!この勝負、俺が先攻だ。
本物の鴨南蛮ってのを見せてやりますよ。

・・・って、先だしするのは負けフラグ。
[ 2014/01/20 21:33 ] [ 編集 ]

Re: 狩猟未満さん

カルガモの砂肝はコレぐらいの大きさですね。
グロテスクなので注意してください↓。
http://blog-imgs-46.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/imgp5147.jpg

僕も初め見たときは驚きましたが、砂嚢は他の器官に比べて大きいですね~

[ 2014/01/20 21:39 ] [ 編集 ]

Re: RED さん

初めて羽を毟ったときは、見た目より多いことに驚きましたね!
しかも油分が付いているので、手や服に引っ付くんですよねw

う・・・う~ん・・・獲物を前にして無心になるのは難しいですね;
これは『色即是空』を理解しなければなりませんね。
摩訶般若波羅蜜多心経・・・
[ 2014/01/20 21:46 ] [ 編集 ]

あぁ、やっぱりあの砂肝は正常な大きさだったんですねぇ

捨てないで串焼きにすべきだったなぁ、もったいない・・・(´・ω・`)
[ 2014/01/20 23:23 ] [ 編集 ]

驚くべきことが起こるかも…(笑)

頭の毛を毟らずに冷蔵庫に入れておいたら、頭に寄生する羽虫が這い出てきて冷蔵庫の中にウヨウヨと…。
それも物凄い数がゴマ粒のように…。

って事があったので気を付けてくださいね(笑)。

[ 2014/01/21 00:11 ] [ 編集 ]

理想は・・・

理想は同じ条件で複数羽獲って、パターンを変えて比較できると良いのでしょうね。
是非、チャレンジしてみてください!

私の初カモゲットはヒドリガモでした。
餌のせいか、海苔臭くて味はイマイチでした。(腕のせい?)

調理編、期待しています!
[ 2014/01/21 19:08 ] [ 編集 ]

最近は不猟だし足がかゆいしで腐ってます。。。 いい肉付きのカルガモですね~。いいな~。

私の場合は、獲って腸を抜いて、早く冷やすために背中とお腹の羽をむしって、(覚えてたら)血抜きしてビニールに入れてから蓄冷剤入れたクーラーバックに収納してます。冷やすと羽が抜けにくいんですが、早く次の池に行きたいので…。ちなみに、取った羽と腸は袋(30ℓぐらい)に入れて持ちかエってます。かい体は冷ぞうこで1晩ねかせてか しています

かゆい うま
[ 2014/01/21 21:40 ] [ 編集 ]

Re:猟師未満 さん

写真を撮り忘れて内臓の観察については今回バッサリカットしちゃったんですが、
実はこの前の日曜日にカルガモを捕獲することが出来たんですよね~

次回はその写真で補完しながら内臓に関してもう少し詳しい記事を書きたいと思います!
[ 2014/01/21 22:35 ] [ 編集 ]

Re: じゃん さん

うおおおっ・・・恐ろしい!
家の中によくわからない虫がいたのはそのためなのでしょうか・・・

しかしハンティングなり釣りなりしていると、
虫にはなれてきますよね~
火通せば大丈夫ってw
[ 2014/01/21 22:38 ] [ 編集 ]

オスプレイ

見たいなキャラがかっこいい~♪

怖くてまだお写真開くことができません(笑)
[ 2014/01/21 22:40 ] [ 編集 ]

Re: ぷかぷか さん

獲っている餌でもかなり肉質が変わってくるらしいですからね~
素材も買えるものではないので、ジビエ料理の探求は一生かかると思います!

僕らの住んでいる地域はヒドリガモが多いですね~
これは記事にする予定ですが、すでにヒドリガモは数羽捕獲しております。

やはり臭いはありますよ。・・・しかしカルガモと同じ旨みはあります!
どのように臭みをいなして行くかは、料理の研究が必要ですね~。
[ 2014/01/21 22:43 ] [ 編集 ]

Re: マル さん

処理で一番気にしたいのが冷却ですね。
僕も保冷材をもっていましたが、羽毛の層が邪魔で体が冷やせないんですよね~。
おなかの毛だけ毟ってやるのはいい方法ですね!

あ、それと淡水ガモでも致命傷を被ったら潜って逃げますね。
潜るのは海ガモだけかと思っていましたが違うようです。

・・・って、バリー!硫酸弾持って来て~っ!!
[ 2014/01/21 22:59 ] [ 編集 ]

Re: ヒカルさん

実は『メッサーシュミット Bf109(Z)』というドイツの戦闘機がモデルです。

黄色のノーズに白黒の鉄十字。
なんとな~くカルガモっぽくないですか?
http://www.aircraftresourcecenter.com/Gal5/4301-4400/gal4351_109_Brown/00.shtm

今回の写真は、ちょこっと血が出ている程度ですよ~
ただ、次回の写真は超強烈です・・・
[ 2014/01/21 23:13 ] [ 編集 ]

ごめんなさい

飛行機のことはぜんぜん知らないヒカルでした♪
二人乗り?
一人乗りですよね。
何でこんな形なんだろう??
[ 2014/01/23 00:40 ] [ 編集 ]

やはり日本人にあったジビエ食材の熟成方法があるんでしょうか?
これだけの鴨が吊されていると私は「羨ましい」と思うんですが、実際は家族からは獲物は「食材」にしてから持ち込んでね、と釘を何本も刺されます・・・
今現在の私の課題は周囲に配慮しつつどうやって獲物を食材まで処理するか?となっています。
カワウの匂いのせいでそのままの持ちこみは禁止になりました・・・
熟成の勉強はもう少し家族サービスで融和政策をおこなってからになりそうです(笑)
[ 2014/01/23 16:29 ] [ 編集 ]

Re: ヒカル さん

BF109Zのような機体は、胴体が2つあるので『双胴機』と呼ばれます。
胴体が1つよりも安定性が増し、オスプレイのようなエンジン部2つ運転席1つの『双発機』タイプ
よりも軽量化できるため、長い距離を飛ぶことが出来ました。

ただ、この機体は試作で終わっちゃって実用化されてないんですよね~

現在双胴機はなくなりましたが、『双胴船』と言うのは色々ありますよ。
http://blog.ekitan.com/tblog-hk/2009/03/post-238.html
[ 2014/01/24 01:22 ] [ 編集 ]

Re: 鯨の唐揚げ さん

『日本人に合う』という線引きは無いと思いますよ~
海外でも『やっぱジビエは"gamy(獣臭い)"でないとね!』という声がある一方、
『臭いジビエはねーわ。』という声も多いです。

やはり御家族がいらっしゃると大変ですねw
それでは『血』を持ち帰りソースに使ってみるのはいかがでしょうか?
フランス料理や中華料理ではよく使われる材料なんですよ~

色々チャレンジされてみて、是非御家族を懐柔してください!
[ 2014/01/24 01:53 ] [ 編集 ]

詳しい

解説ありがとうございました♪
まるほど~。
[ 2014/01/24 22:10 ] [ 編集 ]

Re: ヒカル さん

ニワカ知識でもドヤ顔スマイルでお答えしますよ~

その代わり、ヒカルさんの詳しい分野のネタがあれば是非
色々と教えてください!
[ 2014/01/25 04:27 ] [ 編集 ]

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