不向きの食材?『マテガイのシーフードパエリア』

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『マテガイ』

獲って楽しいマテガイですが、
逆の見方をすると捕獲にコストがかかるということなので、
市場ではなかなかの値段をつけるそうです。

また『タイワンガザミ』(通称:ワタリガニ)も
スーパーで売られているものは一匹500円以上します。

高級食材を御手軽に!

潮干狩りは宝探しのようですね~。



(それにしても・・・)



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獲物を横取りされたカラスとカモメの顔!傑作だったなぁ~!
まぁ所詮鳥たちでは、
動物界の頂点に君臨する『ヒト』様には勝てねぇんだよ!!)




 
 
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「そして、その鳥達に襲われていた哀れな
タイワンガザミよ!
結局は貴様もまた我々強者の餌でしかないのだ!!
ウエァッハッハァーーーー!!」




        \!!/

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ギィェピィィィィィ!!
痛い痛い本当にすみません!
ごめんなさいごめんなさい!
お願いします放してください!
もう調子に乗ったことはいいませんから
お願いします許してください!」





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(・・・・む・・・むっちゃ痛いっ!)







~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~



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タイワンガザミは茹で〆し、甲羅を剥がしてエラを取り除き身をこそぎ出します。
殻は非常に固いので、割るときは包丁よりもキッチンバサミが重宝します。




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殻は適当に砕いて出汁を取ります。
灰汁は丁寧に掬っておきます。




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フライパンに多目のオリーブオイル、潰したニンニクを投入し、
ニンニクが焦げないようにとろ火を加え、十分香りが移ったら
タイワンガザミの身(+お好みのシーフード)を炒めます。



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細切りにしたタマネギ、パプリカを投入し、しんなりするまで炒めたら
マテガイと白ワインを加え蓋をします。
殻が開いたら火を止め殻を取り出します。



 

 
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軽く炒めた米(あればインディカ米)に、野菜&シーフード、
カッティングトマトとマテガイの剥き身を添えて、


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15分ほど水に浸して色と香りを出した『サフラン水』と
沸騰させたカニ出汁をヒタヒタになるまでそそいだら、
強火で10分、蓋をして弱火、水分が飛んだら5分ほど炒めて完成!





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『マテガイとタイワンガザミのパエリア』!!
殻は飾りで!見た目も楽しいスペイン風炊き込みご飯!
いただきます!!




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(おおっ!!
サフランの香りと濃厚な
旨みのタイワンガザミスープ!
そして野菜の甘味が融合している!!
これは、シーフードをより多く添えられれば、
どこまでも発展が可能な料理だ!!)




(・・・・しかし)

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(肝心のマテガイ、臭みが強い!!
味は非常にいいのだが、後味に臭みを強く感じる!)
惜しいなぁ・・・折角いい出汁が出るのに・・・


あ、そういえば、
マテガイの臭みは火の入れ具合で変わる
聞いたことがあるな。)





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と言うわけで検証してみましょう。
同じサイズのマテガイを6本用意し塩茹でします。



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殻が開いてから計測スタート。

まず1本目は開いてすぐに取りだします。

2本目からは1分ごとに取り出していき、
茹で時間の長さによる食味の変化を評価します。



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さて、検証結果
 1本目(0分)・・・ほぼ生。
              内臓は食感が悪く生臭い。
              身自体は甘味が強いので、刺身にはできそう。

 2本目(1分)・・・足が少し硬くなり始める。
               まだ内臓が生っぽく臭みが残る。

  3本目(2分)・・・身全体が締まってくる。
               内臓の生臭さが消え旨みが出る。

 4
本目(3分)・・・身と内臓に熱がまわる。
               身の甘味と内臓の旨みに一体感が出る。
               臭みはほぼ感じない。

 5本目(4分)・・・内臓が硬くなる。
               内臓の食感がボソボソになり
特有の臭みが生じ始める。

 
6本目(5分)・・・完全に茹で上がる
               身と内臓の一体感が失われ、内臓の臭みが強くなる。
と言った感想になりました。

臭みの原因は熱をかけすぎた際に内臓から出るようです。
茹で時間はサイズにもよりますが3、4分と言ったところでしょうか。





・・・思った以上にレンジが狭いな。
やはりマテガイは
炊き込み料理には向かない食材なのか?
何かいい手があればいいが・・・。)



(おっ!!そうだ!!)

 


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こういう時こそ『お酒』の力だ!!)

今回のワインは日本固有種のブドウ『甲州』から作りだした
国産『アルガブランカ
クラレーザ』
人様からの頂き物です。


(これまでお酒と料理の組み合わせって
よくわからなかったけど・・・果たしてどう変化する?)


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(ん!?


ワインを一口含み、よく香りを立たせて
パエリアを口に運ぶと、シーフードの旨み、特に
マテガイの甘味が何倍にも引き立つ!

・・・しかし、

このワインではマテガイの臭みを抑えるには

主張が足りなさすぎるな。



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今回のワインではマテガイの臭みを抑えるという目的を果たせなかったけど、
食材、料理法、そしてお酒の組み合わせは無限大だ。
いつかマテガイのパエリアに最適なお酒を導き出せるように
勉強するぞ~!)







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まぁ、そんな楽しい勉強をしていると、
ついつい『食べ過ぎ飲み過ぎ』ちゃうんですがね。




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マテガイg裏




サフランを持っていることが凄い(笑)
自分のレパートリーではなかなか使い道が少ないので手を出さないです

マテ貝はクールブイヨンで湯がいたら良いかもですね(ワインとか酢、野菜、ブーケガルニとか入った魚の下処理に使うやつ)
[ 2014/03/17 12:38 ] [ 編集 ]

Re: やんまさん

サフランはチョッとしたスーパーならおいてますよ~
一つまみ280円という超高価格ですが!!
ホールのハーブはどれも高いですけどね。

おお!そうですね!!
実は火であぶったマテガイは茹でるよりも臭みが少ないんですよね。
なので単純に熱の通り具合で臭みが変化するわけではないのかも知れません。
色々な調理法を研究してみましょう~!
[ 2014/03/17 23:10 ] [ 編集 ]

さっ ふっ らっ んっ @0@!

ブルジョア〜^^

明日潮干狩り行くよ!
[ 2014/03/18 00:04 ] [ 編集 ]

とるのが楽しい♪

私も日曜日にマテ貝とってきました!
バターとニンニクで炒めて、お酒と醤油を少々。
美味しかったですよ!

ネットでみたレシピでは、ワタを取ってしまう方法もありましたが、そこはやはりワタも美味しく食べたいてすよね〜

茹で過ぎがむしろ味を悪くするなんて初めて知りました!
しかし料理の世界は奥が深いですね。
私は面倒臭がりなので結果をパクらせていただきます^o^
[ 2014/03/18 00:24 ] [ 編集 ]

ガザミの1撃は強烈ですね。爪割られてる・・・
夜釣りやってると時々泳いでくるので掬いますが、
挟まれないように気をつけます。

火の入れ方で味が変わるんですね。
ますます興味が沸いてきました。
今年は海岸を回っておじさん達の得物を観察してみます。
でも、鍬持ってるおじさんで1m近く掘ってる人を見たことあります。
何を掘ってるんでしょうね?
[ 2014/03/18 00:59 ] [ 編集 ]

またまた

あらためて尊敬しました!
研究熱心さもすごいです。
そうなんだ~。
味噌汁なんかに入れたら臭くて食べられないはずですね♪

でも、もうもらうことも無いと思うけど(笑)
[ 2014/03/18 16:13 ] [ 編集 ]

Re: れおんさん

ハーブは高い~ッ!!
しかしサフランライスのあの香りはたまらんです!
あ。自分で育てればいいのか・・・ペパーミントぐらいなら簡単ですがね。

お!ビーナスさんでしょうか?
猟果楽しみにしています!
[ 2014/03/18 22:44 ] [ 編集 ]

Re: ぷかぷかさん

おお!マテられましたか!
今年はアサリ掘りの人も多いですが取れてるんでしょうかね?

ワタを取るのはちょいと面倒ですね。
しかし天ぷらにする場合はワタを抜かないと大爆発しますのでご注意を!
[ 2014/03/18 22:47 ] [ 編集 ]

Re: ねぎ夫さん

なぜかカニによく指を挟まれるんですよね・・・
ワタリガニは思った以上に手が伸びます。
一番強烈だったのがイシガニでしたね。

いますね~wたまにものすごく深く掘っている方w
僕が見たときは塩を使わずにマテガイを獲ってましたね。
もしかしたらドイツ人なのかも・・・
http://kaikhaan.com/blog-entry-139.html
[ 2014/03/18 22:52 ] [ 編集 ]

Re: ヒカルさん

もしあまりにも臭いがきつかったのなら、
火加減よりも鮮度の問題ではないかと思います。

マテガイの鮮度維持はなかなか難しく、
アサリのように集団で塩水に漬けていると
すぐに弱り酷い腐敗臭を発します。

もし火にかける前から殻が開いていたとしたら
完全に痛んでいるので注意してくださいね~
[ 2014/03/18 22:59 ] [ 編集 ]

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