熱闘！内房の夏地磯

東京湾、内房の地磯。


遠浅の砂浜が大半を占める内房で
ウキ釣りは無理かな～・・・と諦めていた時期もありましたが、
釣り雑誌を眺めてみると驚くほど沢山の磯場が紹介されています。
さすが東京湾、情報だけは豊富だぜ。


さぁ！防波堤とは勝手が大きく違う夏の磯場ッ！
本命はあの『夏魚』ですッ！

・・・あ。磯の夏魚と言っても『イサキ』ではありません。
本命は夜には釣れない魚なので、釣り場についたら車内泊。
眠くなるまで夜の磯遊び。

 


タイドプールに光を当てると浮かび上がるカニや小魚の影、
写真中央に見難いですが、真赤になって
怒るイカの威嚇のポーズを決める稚アオリイカがいます。



コイツは『クジメ』かな？
なんとも幻想的な海中の情景・・・
夜の磯遊びは眺めているだけでも時間を忘れる面白さです。
ん～、他に何かいないかな？


おおっ！こ、この御方はッ！！


 

『ヒザラガイ』先生じゃないですかッ！！
こちら約5億年前、カンブリア期から変わることなくそのお姿を残し、
あのシーラカンスやカブトガニよりも倍以上長く、この星にいらっしゃる
生物界の大先輩です。
ん～、それにしてもデカイッ！！
いくつか採取しておきましょう。


と、ココでハプニングが！
ライトを付けナイフ片手に、夜の磯場でゴソゴソしていると、
怪訝そうな顔をした『地元漁業関係者』を名乗る男性達から
「こんな夜中に何を獲っているのか？」
とキツメの口調で尋ねられました。

ややや！？これはいけません！
どうも彼らは私をサザエやアワビ、イセエビを狙う
『密漁者』だと勘違いされているようです。



しかし、別に悪いことをしているわけではないので臆する事は何もありません。
バケツに蠢く団子虫モドキを手に取って
ニコニコ顔で目配せすると、漁業関係者方にも伝わったのか
さらに怪訝そうな顔をして去って行かれました。

いや～、誤解が解けてよかった！よかった！

---

閑話休題



AM6:00、釣り開始。
最近は車内泊に慣れてきたのか、狭い車内でもぐっすり眠れるようになったため、
若干寝坊気味です。





撒餌はオキアミ、押し麦、集魚剤。
押し麦は前日から水に漬けてふやかしておきます。






 

撒餌を一投、二投、三投・・・
徐々に海面から伝わる魚の活性が上がり
ウキをツン・・・ツン・・・と叩く当りが。


『ひょろひょろ～』と、なんの抵抗も無く上がってきた魚体は・・・
 

夏磯の餌盗り名人、『カワハギ』。
この磯は型のいいカワハギが良く釣れる事で有名らしいのですが、
小さすぎますね～。



手返しを繰り返していると、海面の様子に変化が。
高座に移り、偏光グラス越しに海中を眺めると
銀色の魚影が乱舞していることがわかります。
『ビビビビビビビッ！』と竿先を振動させるこの引きは・・・



お。『ウルメイワシ』。
20cm足らずの小魚ですが、柔らかい竿で釣ると
魚の動きがダイレクトに伝わり楽しいです。




ウルメイワシと言うことで、さっそく頭をもいで手開きに。
海水でちゃかちゃかゆすいで・・・





30秒前に釣れた『ウルメイワシの刺身』。
身がギュっギュっと締まり、いい朝ごはんになりますな～。



んッ！！


おおッ！？
ピクリとウキを動かしただけの当たり。
小魚かと思いきや合わせてみると豪快に潜ろうとする鋭い引きッ！！
こ、こいつは間違いないッ！！






凄くお久しぶりッ！
ウキ釣りの好敵手『メジナ』！

いや～、やっぱりメジナは良く引きますね～！
でも、夏場のメジナは磯臭い個体が混じりやすいので
本格的に狙うのは晩秋ごろ。
またお会いしましょう。




さてさて、色々な魚が釣れるのは楽しいのですが・・・
そろそろの本命の『ガッツン！！』と来る当たりは無いかな～？



ふおおおおっッ！！き、来たッ！！

クロダイのようなパワーを持ちながら、
メジナのような急速潜行攻撃ッ！

1号の竿が絞られるッ！！
しかし、あまり糸を出すと根に潜られて切られるッ！！
急加速攻撃には、下半身のバネを使って衝撃を吸収ッ！

この引きは間違いなく本命のアイツ！！
あまり寄せると足元の根に潜られるのでタモを出す余裕が無いッ
竿の弾力を使って強引に抜き上げるッ！
うおおォりゃぁーーーーッ！！


 

や、やったぜッ！
夏磯の本命『アイゴ』！！





30cm級のアイゴが2匹ッ！
いや～、久しぶりのアイゴの引きに手が震えるッ！！
実にナイスファイトでした！！

・・・でも、実は6回ほど本命の当りがあったので2勝4敗の負け越し。
鋭い引きからの根ズレに耐え切れず、ハリスを切られまくるのが主な原因でした。
今回は1号フロロカーボンを使用しましたが、
アイゴは太目のハリスでも気にせず喰って来るそうなので、
次回は2、3号ラインを使用したいですね。







だが、この日はアイゴだけではなかった！
ゴンッ！と根掛かりのような重い当たり！
そして猛烈なパワーで引きずるッ！引きずるッ！！






アイゴやメジナのようなスピードはありませんが、
20分以上格闘しても一向に疲れを感じさせないこのスタミナ。

ま、間違いなくコイツ・・・




『ボラ』だッ！






60cmは優にある大ボラッ！！
いや～、本命のアイゴに加え、でっかいヒザラガイ、
それにこんな食べ応えのあるボラまで釣れて、
今回の磯釣行は大漁ッ！大漁ッ！！


え？アイゴもボラもどっちも外道じゃないかですって？
何を言ってるんですか。
『雑草』と言う名の草がないように、
『外道』なんて名の魚はいませんよ。



　　　
👉Next：アイゴは三夜干して美味くなる
👉Prev：ふにゅ～、でマサバはさらに美味くなる
👉オススメ：ゴンゴンゴン！と引くクロダイも楽しい
👉オススメ：フカセ釣りジャンキー