転石は苔を生せず 『鮎のコロガシ釣り』

 7月某日

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(会社命令で合同研修施設につっこまれて早2週間。
毎日毎日、よくわからない課題ばかり出されて・・・
なんだか夏の過ごし方じゃないよな~。)




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「あ~あ・・・ここは何にもない田舎だなぁ~。





http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/kyennnyuuinn.jpg研修ラボには薄膜形成用のクリーンルームがあるからな。
クラス100以上の
清浄度を維持するためには、
町中よりも空気の綺麗な田舎の方が適しているのだ。



「うわっ!!し、室長っ!



 あおーとつぇtら
 
 

http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sdfsdfssdfwer2.jpgこんなところで何をしているんだ?


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「ちょっと気晴らしに散歩でもと思いましてぇ~・・・」




http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/kyennnyuuinn.jpg君は研究職ではないが応用カリキュラムを受講していたな。
昨日の日報は出したか?
課題の提出も遅れているようだが?



「あッ!室長!質問です!!」


http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/20151011200230eae.jpgん?




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「ほ、ほら!あそこに群れている魚ってなんなんですかねぇ?
ボラかなぁ~・・・?」




http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sdfsdfssdfwer2.jpgあれは『アユ』だ。


ええっ!?アユ?
なんでこんな
に?
アユって清流にしか住めないんじゃないんですか?」




アユの住めるかわ


http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/20151011200230eae.jpgアユが生息できる水質は『水道3級』と同じ環境基準だ。
つまり水道水が引けるような普通の河川で生息できる。
イワナやヤマメ(水産1級)よりも、ずっと汚染に強い魚だぞ。


『川にアユが戻って来た』って聞くと、
ものすごく綺麗になったイメージがあったんですが?」



http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/kyennnyuuinn.jpgアユ釣りの清涼なイメージが人口に膾炙したのだろうな。
実際は
ドブ川が普通の川に戻っただけ
だ。















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「それにしてもアユ、沢山群れてるなぁ。
釣ってみたいッ!!




http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sdfsdfssdfwer2.jpg釣りが好きなのか?



「えっ!ええ・・・。でもアユって苔しか食べないから、
おとりを使った『友釣り』でしか釣れないんですよね?
やっぱり経験がないと難しいですよね・・・。」



http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/kyennnyuuinn.jpgいや、あのサイズのアユならアミエビでエサ釣りができるぞ
アユが苔しか食べないようになるのは十分に成長してからだ。
この時期は動物性と植物性の両方食べる雑食性だ。



アユって草食魚じゃなかったんですか!!」



http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sdfsdfssdfwer2.jpgただ。エサ釣りよりももっと良い方法があるぞ。
ラボの玄関に『コロガシ釣り』の仕掛けがあるから
持ってきてくれ。





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「コロガシ仕掛け?って、この掛け針の事ですか?」




頃がし仕掛け



http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/20151011200230eae.jpgこの連なった掛け針におもりを付け、おもりが川底を
転がるように引きずりアユを引っ掛ける釣法がコロガシ釣りだ。



頃がし釣り



http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sdfsdfssdfwer2.jpg仕掛けは上流から投入し、アユが群れている場所が見えている
ならその側を滑るように引いていく。
もしくはアユの通り道に仕掛けを張っておき、群れが通った時に
しゃくりあげて引っ掛ける方法も有効だ。





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「うっ・・・むむ。
なかなか上手におもりが川底を滑りませんね・・・。
それに、掛け針が絡んでうまく引っ掛けられませんよ。」




体を横に開いて1



体を横に開いて



http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sdfsdfssdfwer2.jpg仕掛けが絡まるのはキャストの方法が悪いからだな。
仕掛けが川底から浮いて、うまく転がらないのなら
おもりを重くする。掛け針が石に引っかかるなら、
おもりの位置を変えてみるといい。





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「お!おっ!!なんか引っかかったッ!!




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「・・・て、なんだこいつ?」




http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/20151011200230eae.jpg『ヨシノボリ』の一種だな。
小型のハゼやチチブなどと合わせて『ゴリ』と呼ばれる。
ゴリが掛かるなら仕掛けを引くスピードが遅いのかもしれない。
もう少しテンポよく転がしてみるといいだろう。



(仕掛けを投入して、
小気味よく川底を引っ張っていく・・・・





「とぉ!」



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「おおっ!アユだッ!アユが掛かったッ!」


・・・でも、ちょっと小さいですね。」



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「あの岩陰に潜んでいる『大人のアユ』を仕留めたいですが、
コロガシ仕掛けではやっぱり無理ですかね~?」



http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/kyennnyuuinn.jpg・・・大人のアユ?
ジビエ君。あちこちに群れている小さなアユと、
岩場にテリトリーを持った大きなアユ。
どっちが年上だと思う?



「え?それは、
大きなアユの方が年上でしょう。
小さいのは今年生まれたアユで、大きいのは居つきのアユじゃないんですか?」




鮎の一生


http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sdfsdfssdfwer2.jpgアユは『年魚』とも呼ばれるように、寿命は1年の魚だ。
つまり大きい個体も小さな個体も年生まれたアユだ。




「え!そうなんですか!
・・・でも、なんでこんなに個体によって大きさが違うんですか?
同じ川に生息しているのなら、みんな同じように成長するはずでは?」





http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/kyennnyuuinn.jpg・・・あそこの急流をみなさい。



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「急流?」





IMG_6539くぇ


「あ。何匹か小さなアユが、急流に逆らって藻を食んでますね。」






http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/kyennnyuuinn.jpg・・・将来的に大きく成長する個体は、
あのようなアユ達だ。


「?」






chottokikennna - コピー



http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sdfsdfssdfwer2.jpg群れで生活する事は小さなアユにとって何よりも安全だ。
しかしいつまでも群れの中で過ごしていては十分にエサを
得る事は出来ない。

より大きく成長する個体とは、急流の苔を食む者達のように
安全な群れから飛び出して自分で新たな世界を
獲得していった者達
なのだ。



「なるほど~・・・
いや~、アユって大変ですね!





http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/kaokowai.jpg私たち『サラリーマン』もアユと同じだぞ。


「え?」




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http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/20151011200230eae.jpgサラリーマンも、周りと同じ事をしていればひとまず給料は出る。
しかし、本当の成長とは自分で可能性を切り開き、
己の生存圏を獲得していく過程によって育まれる



http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sdfsdfssdfwer2.jpgそしてゆくゆくは、自分の開拓したテリトリー内で家族や部下を養って
いくことになる。
若いうちから自分の特異性を探し、リスクを追って群れから飛び出す事が、
成長への第一歩なのだ。



確かに他と同じ事ばかりやっていては、
代替が効く人材として扱われるだけですからね・・・。」




http://blog-imgs-81.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/kyennnyuuinn.jpgただし、自分の住んでいる川をよく理解する事も重要だ。
苔も生えないコンクリートで固められた川ではアユが育たないように、
苔も生えない会社や業界、研究分野で、いくらテリトリーを主張しても
意味がないからな。
自分の住む川を自分の意思変えられる事が、
サラリーマンとアユの大きく違うところだろう。









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[ 2015/10/12 01:00 ] フィッシング 川釣り | TB(-) | CM(12)

当方の地元の川で鮎が居なくなってもう十何年…PS4が二台余裕で買える親父の鮎竿もイデオンソード並みに出番無しです(笑)

ていうか鮎のイラスト!そうじゃないだろう!?(笑)もっと「しっとり」した感じの女のコ、期待したのに…スイカの薫りどころか汗臭そうだよ…( ノД`)

料理編も同じ位の意外性、楽しみにしてますからね!(^_^)(と、プレッシャーをかける)
[ 2015/10/12 05:51 ] [ 編集 ]

転がしができるのはそういう川相のところなんですよね~。
うちのほうでは無理なんで群れ鮎は投網でしか取れません
[ 2015/10/12 08:15 ] [ 編集 ]

Re: 槍のナガサKI さん

アユ釣り、川釣りの究極にして初心者お断りの世界と思っていましたが、
色々な釣法があるんですね~。
放流の甲斐あってアユの生息数は増えてきていると聞きましたが、
地域さがあるんでしょうかね?

僕も初めは清楚で美しいイメージでしたが、実際にアユに出会ってみると
顔が怖いし獰猛だし、1年を猛烈に駆け抜ける姿から沸いた
インスピレーションは『おっさん』でしたw
[ 2015/10/13 13:37 ] [ 編集 ]

Re: 名無しさん

魚影が見えすぎると問題ですが、群れが確認できる場所ならコロガシ釣りが
有効ですね!
もちろん、漁業権が設定されている場所ではコロガシや餌釣りが禁止されて
いる場所もあるのでご注意ください!
[ 2015/10/13 13:39 ] [ 編集 ]

そういえば鮎釣りにイクラをエサにするところもありますね。
若い鮎を釣るんだそうで、はじめて聞いたときに驚いた記憶があります。

何かの本に、鮎は餌がわからずに縄張り本能を使った友釣りという方法が見つかるまでは釣り方のわからない魚だったという感じの記述があって、エサで釣れるということに驚いたものです。
アミエビでも釣れるとは・・・。
[ 2015/10/14 08:42 ] [ 編集 ]

う、この室長・・・できる!
なるほど、僕達は鮎なんですね。
確かにそこそこ汚れた川でも生きていけます。
ドブは無理ですけど(笑)
鮎の餌はちりめんじゃこの頭がいいと本で読みました。
転がし釣り、面白そうですね。
エサ釣りやってると引っ掛け釣りをバカにしがちだけど、
引っ掛けるのも簡単じゃないですよね。


[ 2015/10/15 22:59 ] [ 編集 ]

Re: 柊 さん

古事記に神功皇后が米粒で鮎を釣って国造りの吉凶を占ったって話がありましたねw
(なので鮎は魚へんに占うと書くそうです。)
釣り方がわからなかった魚はヘラブナではなかったですかね?
初夏のアユは動物性プランクトンも食べるのでアミエビや湯でシラスで釣れるそうですよ~
[ 2015/10/16 00:04 ] [ 編集 ]

Re: ねぎ夫 さん

「野生動物は過酷な生存競争をしてて大変!」なんて言う人が居ますが、
競争をしているのは人間も変わらないんですよね~
鮎の1年が80年に薄まってるだけです・・・いやはや。

鮎は日本を代表する魚だけあって、釣り方も料理法もドラマも多いですね~
すでに鮎編第2話の構成も出来ていますのでご期待ください!
[ 2015/10/16 00:11 ] [ 編集 ]

餌釣り!

ぴよも鮎って苔しか食べないと思ってました!
友達から毛ばりで釣れると聞いたときは
「たまたまスレでかかったんじゃねーの?」
なんて思っていましたが、ありえない話しではなさそうですね^^;

友よ、あの時はすまなかった!!(笑)
ほんとに釣れるなら、積極的に狙うのもありですね。
[ 2015/10/17 00:11 ] [ 編集 ]

鮎にも雑食性な時期があるって初めて知りました!

と、いうことは、場合によってはオイカワ用の流し毛鉤なんかでも釣れることもあるんでしょうか?

[ 2015/10/18 21:10 ] [ 編集 ]

Re: ぴよ さん

え!毛鉤で釣れるんですか!
アユは色々な釣り方があるようで面白いですね~。
エサ釣り、友釣り、引っ掛け、突き、網。
色々な方法にチャレンジしてみます!
[ 2015/10/19 07:41 ] [ 編集 ]

Re: グンマー さん

知ってるようで実は知らないアユの生態。
面白いですよね~

先のコメントにありましたが、鮎を毛針で釣られた方がいるそうですよ~
[ 2015/10/19 07:54 ] [ 編集 ]

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