なぜ今、狩猟に『ビジネス』が必要とされているのか?


 
あsdふぁsdfdfス


さて前回『人間勢力と動物勢力の戦争物語』という視点から
もののけ姫を解説をしましたが、
実はこのストーリー背景は
史実を基に作られています。


・・・あ、もちろん「もののけ姫は実在した!」とかいう話ではなく、
森林資源の枯渇という点です。




SEN交配GO

古来より日本では、再生に時間のかからない潅木や樹木の枝を採取(柴刈り)
する事で燃料資源を得ていました。
しかし9世紀中ごろ(平安時代)から国内で製鉄事業が成立し始めると、
再利用に何十年もかかる木材(薪)が燃料として使用されるようになりました。

製鉄による森林資源の消費はすさまじく、一振りの刀に使用する玉鋼を得るのに
山を一つ丸裸にするほどの木材が必要であり、
10世紀中ごろには国内の『原生林』はほぼ消滅したと言われています。
※現在国内に残る原生林は屋久島、知床、静岡の春日山原始林など極一部

もののけ姫では、森林資源の枯渇という現実に起こっていた時代背景を基に、
森林資源(シシ神)をめぐって争う人間勢力と野生動物を描いているのです。

では。

相次ぐ乱開発や酸性雨など『環境破壊
が叫ばれている現代、
日本の森林資源がどのような状況になっているかと言うと・・・





 植生の変化


意外にも、凄く豊富です。

なんとなくイメージで「昔は自然豊か」「今は自然が破壊されている!」
と思われがちですが実際はそんな事はなく、植物学者が
「日本列島がこれほど豊かな緑に包まれているのは、現代と縄文時代ぐらいである」
と言うほど現代日本は森林資源で満ち溢れているのです。

この大きな理由は、燃料資源が木材から石炭、電気、石油に置き換わった事、
そして戦後の失業対策事業で大規模な植林が行われたためです。



  さあつきとめい

しかし、森林資源が豊富になっている事は決して手放しでは喜べません。
植生が高次化するという事は、そこに生息する野生動物も高次化するため、
近年,イノシシやニホンジカなどの生息範囲が異常に拡大するという問題が
深刻化してきました。

では、新たに始まった『もののけ達との戦い』
現代人が対抗する良い手段は無いのでしょうか?










http://blog-imgs-90.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/2016032822282689e.jpg・・・・ある。



pesutoishasス










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「ビジネス・・・それは、僕が前に書いた狩猟ビジネスの話ですか?」




http://blog-imgs-90.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/2016032822282689e.jpgうむ。しかし・・・
君の考察には間違いがある。



「間違い!?」





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「え~っと、僕が考えている狩猟ビジネスとは、
①農林業被害を出す野生鳥獣の調査捕獲を行う『有害鳥獣駆除』
②駆除した個体の肉を食品に利用する『加工食品製造』
③猟期中に遊猟者へ施設の貸し出しや猟場のガイドを行う『サービス事業』
を行うって提案でしたが・・・」





http://blog-imgs-90.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/2016032822282689e.jpgそして君はこの事業を
農業法人が担うべきと言っていたね?



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「はい、現在の鳥獣被害に関する事業は主に
地元の遊猟者によって行われています。
しかし遊猟者と被害者である農業者の野生動物に対する立場は
利害関係にあり、遊猟者による駆除実績の水増しなどの不正が
各地で問題となっています。


2015年5月に、信頼できる団体を都道府県が認定する
『認定鳥獣捕獲当事業者登録制度』が制定されたのも、
このような不正問題が背景にあったためだと言われています。」


hannta-to 654- コピー  

「そこで、僕が考えている最も良い方法は被害者である
農業者自らが駆除事業を実施する事です。

なぜなら、駆除した野生鳥獣で食品を生産できれば農業被害を補填する事が
出来ますし、例え野生鳥獣が減少して食肉の生産量が低下しても、その分
農業被害は減少するわけですから損はありません。

そもそもジビエは安定供給が不可能な時点で
鳥獣駆除や食肉加工だけを事業の主体とするのはリスクが高すぎ
ます。
よって農業法人、もしくは林業法人がこのような狩猟ビジネスを担う事が
継続的かつ最も効果的だと言えます。

ただ、小規模経営や家族経営の農林業家では複数の事業を担う事はできないため、
大規模農林業法人が担うのがベストでしょう。

現在、このような農業法人の数は全体の8%ほどと言われていますが、
TPPの件も考慮すると、あと10年もすれば大規模農業法人の数は着実に
増えてくると思っています。




・・・ココまでの話で何か問題点はありましたか?」


http://blog-imgs-90.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/20160328222825b57.jpgうむ。・・・その
『大規模農業法人が狩猟ビジネスを担う』
という点に問題がある。




「え!?」

 
http://blog-imgs-90.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/2016032822282689e.jpgジビエ君。
なぜ現在、野生鳥獣による農林業被害が発生しているか
知っているかね?



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「え~っと、確か、
野生鳥獣と人間社会の緩衝地帯である里山が荒廃している事が原因
・・・でしたよね」




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http://blog-imgs-90.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/2016032822282689e.jpgそう、緩衝地帯として低い植生に保つ必要がある里山の植生が高次化し、
イノシシやニホンジカなどの害獣が農業地帯(Rural)に侵入できるよう
になった事が、害獣被害の根本的な原因だ。






http://blog-imgs-90.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/20160328222825b57.jpgでは質問だ。
里山の植生レベルを抑えるためには
どうするべきだと思うかね?



「ええ~っと・・・山を燃やす・・、い、いえ。
う~ん・・・わ、わかんないですね。」






植生の変化 - コ123ピー



http://blog-imgs-90.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/2016032822282689e.jpg里山を利用する事だよ。
言うなれば、『里山ビジネス』だ。


「里山ビジネスッ!?
・・・でも、里山で生産できる物ってですよね?
そもそも
材が売れないから里山が荒れてるわけだし、
言っている事が本末転倒じゃないですか?」




http://blog-imgs-90.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/2016032822282689e.jpg木材は里山から生産できる品目の一つにすぎない。
例えば果樹農産物や木炭、『花粉』『樹液』なども

里山から生産できる付加価値の高い商品なのだよ。


hekkusu - コピー (2) - コsピー


http://blog-imgs-90.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/20160328222825b57.jpgそして、この中に君が言う狩猟ビジネスがピッタリと収まる。
里山から得られる農林猟産物に加え、
地域社会を鳥獣被害から守るという公益性
狩猟ガイドやエコツーリズムなどのサービスを含めれば
里山は宝の山ともいえる価値を生むのだよ。




imgp9123053.jpg

 「!!」


http://blog-imgs-90.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/2016032822282689e.jpgそしてこの、里山ビジネスは既に全国で開始されている。
ジビエ君、大規模農林業法人の出現を何十年も待つ必要はない。
狩猟は里山を利活用するビジネスとして今からでも始められるのだよ。




「里山ビジネス・・・・うううむ・・・・
狩猟を仕事とする取り組みは既に始まっていたのか・・・」






http://blog-imgs-90.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/20160328222825b57.jpgもし、本気でこの道を進みたいというのなら
君も移住して来るといい。


「!?」




東洋町へ  



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👉オススメ:
狩猟をビジネスに!?


[ 2016/04/01 00:01 ] 狩猟ビジネス | TB(-) | CM(4)

「アドバンテージ、岡ッ!!」

コーチ!?いや…高知!?
ジビエさんは高知に移住したんですか?
豊かな自然、四万十川、歴史ある鍛治刃物、水曜どうでしょう、で有名な四国。(笑)

そして狩猟ビジネスの本格始動。
獸害を上手く人々の利益=笑顔に替える事が出来るんでしょうか?
四国の旨い物の紹介と合わせて、今後も記事を楽しみにしてます(^_^)
[ 2016/04/01 11:29 ] [ 編集 ]

Re: 槍のナガサKI さん

果たして狩猟ビジネスは実現できる事なのか!?
(まぁ、4/1の時点で牌が出揃ったので記事にしたわけですが・・・)
狩猟、釣り、キノコの楽しさに加え、
『地方ビジネス』という新しい要素を詰め込んだ
孤独のジビエを今後ともよろしくお願いします~
[ 2016/04/03 01:51 ] [ 編集 ]

はじめまして。

せうと申します。

実はブログ初期から拝見していました。ジビエさんと同じ世代、同じ県の出身です。
初めてコメントさせていただきます。

狩猟ビジネス記事も、その他記事も興味深いものばかりで毎回楽しみにしていますよ。
次回の更新も気長に待ってます!
[ 2016/04/06 13:58 ] [ 編集 ]

Re: せうさん

はじめまして!

おお!修羅の国ご出身の御方なのですねw
狩猟系LINEコミュなどもありますので、
御興味がおありでしたらお気軽にご連絡ください~

次回からはちゃんと定期的に更新していきますよ~ッ!
・・・たぶん。
[ 2016/04/08 12:45 ] [ 編集 ]

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