火加減は40℃ 『シロサバフグのコンフィ』


<釣り編はこちら>


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シロサバフグ
光を当てると「ピィン」っと光沢を放つシロサバフグ。
福岡・山口県では「キンフグ」と呼ばれますが、
徳島・高知県では「ギンフグ」と呼ばれます。
この色彩を『金』と見るか『銀』と見るかは、ひとそれぞれ
なのでしょう。


ちなみに、「フグの調理は免許が必要じゃないの?」
と思われる方もいるかと思いますが、
フグ調理師の免許は『販売を目的とした調理』に必要な資格であって、
自宅調理は自由です。

ただし、キノコ狩りには毒キノコを選別する知識が必要なように、
フグの調理にも毒の部位を判別する知識が必要です。








さて、毒が無いとされているシロサバフグですが、
念のためにしっかりと同定しておきましょう。




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まず確認するのは尾ひれ。
フグのほとんどが、このように『緩いカーブ型』をしています。
シロサバフグは尾ひれ下が灰色なの
が特徴

一見シロサバフグに見えるフグであっても、
尾ひれが全体的に黒く、上下に白いクッキリとした白いラインが
入る場合は、『クロサバフグ』(無毒)の可能性があります。




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次に確認するのが体表のトゲ。
シロサバフグは、腹と背中の前方に短いトゲがあります。

背中にトゲがまったく無い場合は
『カナフグ』の可能性があります。
このフグは肝臓に強毒があるので、シロサバフグの肝を料理する際は
必ずチェックしておきましょう。

また、背中のトゲが尾ひれまで伸びている場合は
『ドクサバフグ』の可能性があります。
日本近海で見かけることはまずないフグですが、念を入れて確認しましょう。




さて、フグの捌き方はいたって簡単です。
首の後ろに包丁を入れ、背骨を切ったら頭を握り、尻尾方向へ引きましょう。
すると、頭ごと皮と内臓を一度に外すことができます。


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シロサバフグは皮も食べられるので、鍋の材料にする場合は
トゲが付いた部分を包丁でそぎ落としてブツ切りにするとよいでしょう。



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皮をむかれたシロサバフグは、プリンっとした薄い桜色。
うう~ん・・・官能的ですなぁ。



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この身を薄~く削ぎ切りにしたのが、『シロサバフグのてっさし』
シロサバフグは、トラフグや
クサフグに比べて旨みこそ弱いものの、
もちっもちした食感は勝るとも劣りません。

しかし、シロサバフグの真価は
出汁にあります。
昆布、粗塩、薄口醤油を微量加えたベースにアラを入れ、
じっくり煮出した熱々の汁を、てっさしを乗っけたご飯の上にドバ~っとかけましょう。



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梅肉をちょんと乗っけたら完成、
『シロサバフグ茶漬け』

熱湯で締まりホックりとした身質に、ふんわりと漂うフグ出汁の香り!
いや~、心があたたまる味ですねぇ~。




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(う~ん・・・でも、ここまでは以前と変わらないなぁ。
身質の水っぽさを抑えて、出汁の旨みを利用する
工夫した料理が作りたいのだが・・・・)




(よし。あの料理を試してみるか。)




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まず、シロサバフグのサクと骨に塩をまぶし余分な水分を出します。
塩と水分をふき取ったら、オリーブオイルをヒタヒタに漬かるまで注ぎ、
ジップロックに移しましょう。


次にジップロックを魔法瓶に詰め、40℃程度のお湯をそそぎこみ、
2時間ほどシロサバフグを『温め』ます。


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油で食材を温めるこの料理法は『コンフィ』と呼ばれ、
食材から余分な水分を抜いて食味と保存性を高めることができます。

「40℃って温度低すぎね?」

と思われるかもしれませんが、魚の筋肉は恒温動物の筋肉とはことなり
40℃前後で熱変性します。

よく、
「リリースする魚は手で触っちゃダメ!」と言われますが、
その理由は
人間の体温で火傷をするため。
魚にとって人間に触られるのは、焼けたトングで挟まれるのと
同じぐらい熱いのです。


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コンフィにしたシロサバフグは、
魚の炙りで、焼けた身と生の身の境目
の舌触りになります。
これ単体でも美味しいですが、料理をさらにもう一工夫。

シロサバフグのコンフィを2つに切り、焼いたバケットにレタス、オリーブと
一緒に乗せて、爪楊枝を刺して崩れないようにします。
ブラックペッパーと岩塩をパラパラとまぶし、
フグ出汁の染み出たオリーブオイルをまんべんなくかけて完成ッ!


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『シロサバフグとオリーブのピンチョス』!

ピンチョスとは、スペインのバルで提供される軽食で、
パンの上に色々な食材を乗っけて、串を刺して提供されます。
シロサバフグに完全に熱が通ってしまうと、串を刺したとき
焼き魚のようにボロボロと崩れてしまします。
かといって、生のフグの身は固すぎて食べ辛い・・・。
そこで、焼と生の中間を生み出すコンフィがベストなのです。


さて、ピンチョスは口に入れる瞬間に串を抜き、
いっきにパクリっと食べましょう!


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うん!
シロサバフグのネットリとした旨さに、
オリーブの酸味がよく合うッ!
さらにフグの旨みが溶けたオリーブオイルが全体に絡みつき、
味に調和が生みだされているッ!!


コンフィという料理法、今後もいろいろな魚で試してみたいですね。




ヨーグルトメーカーがあると楽です。
ワンクリックいただけますと幸いです!

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[ 2016/11/07 00:00 ] 釣魚料理メニュー シロサバフグ | TB(-) | CM(4)

あれあれオサレですねー。
油と合わせた魚はバケットに合いますよね。

そうか、コンフィは魔法瓶でやればいいんですね。
オイルサーディン作るときの火加減に苦労していたのでこれは勉強になりました。
ありがとうございます。

[ 2016/11/13 02:36 ] [ 編集 ]

やっとコンフィネタきましたかーまってました
炊飯器じゃ70℃あるしどうしようかと、魔法瓶と魚なら相性いいですね
シシ肉のブロックをとろとろにする回も待ってます
[ 2016/11/13 09:58 ] [ 編集 ]

Re: ねぎ夫 さん

ヨーグルトメーカーがあれば簡単なんですけどね~
低温調理は色々と発展性があるので、おもいきって
ひとつ買ってみようかしら。

[ 2016/11/18 09:22 ] [ 編集 ]

Re: st さん

そうなんですよ。
僕も初めは炊飯器で試したんですが、
70℃まで上げてしまうと煮えてしまいました。
シシ肉のトロトロ煮もぜひチャレンジしてみたいですねw
[ 2016/11/18 09:25 ] [ 編集 ]

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