くくり罠の『基礎戦術』


<前回はこちら>

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「くくり罠をしかける場所の大まかな話は分かりましたが、
じゃあ実際にどんな罠をどんな感じでかければいいんですかね?」


https://blog-imgs-118.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sannka.jpgふむ。
では次はくくり罠の『戦術的要素』を説明していこう。








1.罠は状況に応じて使い分ける

https://blog-imgs-118.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sannka.jpgまず使う罠についてだが、くくり罠はバネの種類に応じて
大きく3種類に分けることができる。
それぞれのバネには長所短所があるから、罠を仕掛ける場所の
地質や環境に合わせて最適な物を選ばなければならない。

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「前に聞いてた『万能な罠はない』って話ですね。
ところで、バネの中でもねじりバネが初心者向きって言ってたのはなんでですか?」




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https://blog-imgs-118.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sannka.jpgねじりバネは、埋めた状態でバネを押し込むだけでセッティング
できるから初心者でも簡単に仕掛けることができる。
また
”へたり”が少なく、一本のバネを長く使い続ける
ことができるのもポイントだ。








 

2.罠は斜面にかける
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https://blog-imgs-118.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sannka.jpg次に罠をかける具体的な場所だが、
基本的には斜面に仕掛ける。



「え?でも野生動物たちは平坦な場所も歩きますし、
何よりも平坦な方が罠を仕掛けやすいですよ?」

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https://blog-imgs-118.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sannka.jpg野生動物のヒヅメや肉球には人間の手と同等かそれ以上に
繊細な触覚がある。
よって罠を仕掛けたところの土の固さや、踏板に触れた感覚
などで罠を踏み抜く前に足を引いてしまうことが多い。
そこで、例え獲物が罠の存在に気が付いたとしても
『踏みにいかなければならない』
状況を作るために、斜面に仕掛けるのがベストなのだ。


「人間でも平坦な道に落ちてる石につまずいても転ばないけど、
坂を下りてるときに石につまづいたらコケますよね。
それと同じってわけですね。」





3.罠の前には跨ぎ枝を置く
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https://blog-imgs-118.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sannka.jpgしかける時のもう一つのコツが、
罠の前に
『跨ぎ枝』を置くことだ。



「またぎ枝?」


https://blog-imgs-118.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sannka.jpg野生動物は足を滑らせてケガをすると命とりになると
わかっているから
、不安定な枝や石などの上には
よっぽどの状況でない限り足を乗せることはない。
そこで罠の前にわざと枝や石を置いておき、
それを跨がせることで足を付く位置を誘導する
ことができるのだ。




「なるほど、ただ獲物の通り道に漠然と罠を仕掛けていても、
罠の真上に足が来るとは限らないですからね。」






4.イノシシ・シカ用の罠はトリガーを重くする
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https://blog-imgs-118.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sannka.jpgイノシシ・シカ用のくくり罠はトリガーに小枝などを刺して
感度を落としておくことも覚えておいてくれ。




「でもトリガーを軽くした方が、素早くバネが起動して
獲物を捕まえられる可能性が高くなるのでは?」




https://blog-imgs-118.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sannka.jpg確かに軽いトリガーの方がバネの起動が早くなる。
しかしあまりトリガーが軽すぎると、
ちょっとした振動で暴発したり、
イノシシ・シカ以外の中小型動物がかかる可能性が高くなる。
特に猟犬がかかってしまう危険性がでるので注意が必要だ。





5.周囲の土になじませる
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「ところでくくり罠は、ワイヤーやバネの金属臭を消すために
半年以上土に埋めた方がいいって聞きますけど、どうなんでしょうか?」




https://blog-imgs-118.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sannka.jpg罠を事前に土に馴染ませておくのは効果的だ。
くくり罠は仕掛けて1,2週間ごろ経ってから
かかるケースが多いからな。
ただしバネを柿渋で煮詰めたりワイヤーの油を抜くことは、
道具の強度を低下させてしまうので止めるべきだ。
『獲物に気づかれにくくなる可能性』のために
『安全性』をトレードオフしてはならない。










6.罠猟のマインドセット


https://blog-imgs-118.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sannka.jpgさてジビエ君。最後に
罠猟で肝に銘じておくことを教えよう。





「そ、それって何ですか!?」



https://blog-imgs-118.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sannka.jpg・・・それは。




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「個性ッ!?」

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https://blog-imgs-118.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sannka.jpgどんな動物でも一匹一匹に違った個性がある。
警戒心が強く慎重な個体は罠にはかかりにくいし、
ぼーっとしている個体は罠にかかりやすくなる。
罠猟では罠にかかりやすい個体と、かかりにくい個体は
確実に存在する。



「え・・・でも、『個性』とかいっちゃうと、
元も子もない気がするんですが!?




https://blog-imgs-118.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/sannka.jpg確かにそうだが狩猟はテレビゲームではない
よって完全な攻略法というのは絶対に存在しない

この話で重要なのは
一つの成功体験が全てだと思わないことだ。



https://blog-imgs-120.fc2.com/k/o/d/kodokunogibier/emononokoseicc.jpg罠を続けていると成功体験ばかりが固定化していき、
獲物が獲れなくなったときの理由を自分の経験測を
基準に考えてしまうようになる。

こうなってしまうと現実が歪んでいき、先入観ばかりの
『四方山ハンター』になり下がってしまうのだ。
罠で獲物をしとめた時の体験は一つの『ツール』として
頭の引き出しに入れておき、状況に応じて使い分けることが
プロハンターを目指すための基礎戦術なのだ。







👉Next:罠猟初獲物は・・・キツネ!?


[ 2018/03/19 01:38 ] ハンティング 罠猟 | TB(-) | CM(0)

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